借金は、後で利子を
つけて返すだけの価
値がある場合に行う
ちなみに、昔とは社会の状況が変わってきたりして、税金を使った方がみんなが得できることが増えてきたりしたら、税金を今までよりもたくさん集めるようにすぐに法律とかを変えていかないと、お金を使うべき時にお金がなくて、結局みんな損をすることになっちゃいそうですかね。
ソータロー(35歳くらい)まあ、お金が足りなかったら、とりあえずいわゆる借金をしちまうっていうことも、できるっちゃあできるけどな。
サキノブ(20歳・学生)えっ? 借金をする? ・・・それって、誰にお金を借りるんですか? この国がお金を借りるとしたら、お金に余裕のある他の国に借りるとかですか? ・・・あっ、でも、アメリカにお金を借りたら、円じゃなくてドルが来ちゃうんじゃ・・・?
ソータロー(35歳くらい)いや、別に、国だからっていって、他の国にお金を借りなきゃいけねえとかはねえ。この国の国民でも、この国の会社でも、外国の会社でも、外国の個人でも、なんかその他の団体とかでも、この国のお金を持っててお金を貸してくれるところがあれば、お金は借りられる。それから、日本銀行っていう、この国のお金を作ってるところに、お金を作らせて、そのお金を借りるなんていうことも、やろうと思えばできちまうな。
サキノブ(20歳・学生)あっ、なるほど、お金は、お金を持ってて貸してくれる相手がいれば、借りられるかあ。まあでも、借りたお金は、そのうち返さなくちゃいけないですよね。
ソータロー(35歳くらい)そうだな。まあでも、借金を返す期限になったときにお金がなかったら、また新たに借金をして最初の借金をとりあえず返したり、それ以上にまだお金が足りなかったら、もっと借金を多くするっていうことも、まだお金を貸してくれる相手がいれば、やろうと思えばできるな。
ソテ(28歳くらい)この国にお金を貸してくれる個人だとか会社だとか団体だとかっていうのは、たくさんあるんですかね?
ソータロー(35歳くらい)まあ、借金をする時の条件にもよるだろうが、基本的にはかなりたくさんありそうかな。お金を貸すときにたいていの奴が一番嫌だと思うのは、貸した相手が逃げちまったりしてお金が返ってこなくなることじゃねえかと思うが、国とかっていうのは逃げてどっかにいなくなるとかっていうことはまずねえからな。そういう点では、わりと安心してお金を貸しやすいんじゃねえかな。お金を借りる国の方としては、貸した奴にそういう大損をさせるリスクはまずねえっていうことで、基本的に、その辺の一般的な借金よりも少し有利な条件でお金を借りられる場合が多いかな。
サキノブ(20歳・学生)へ〜、国っていうのはお金を借りるのはけっこうやりやすいのかあ。・・・じゃあいっそのこと、お金を借りられるだけ思いっきりたくさん借りちゃった方が、お金をたくさん使えていいんじゃないですかね。借金の返済はいざとなったらまた新たに借金すればいいんだし。
ソータロー(35歳くらい)ただ、借金っていうのは、多かれ少なかれ、利子をつけて返さなくちゃいけねえ。仲の良い友達どうしとかでちょっとお金を借りるのとかだったら、1000円借りたら、後で1000円返せばそれでいいっていう場合も多いだろうけど、世の中でお金を借りる場合っていうのはたいてい、借りた金額よりも少し多くの金額を返さなくちゃいけねえ。そうじゃねえとなかなかお金は貸してもらえねえ。国が借金する場合でも、基本的に一般の借金よりは少し有利な条件でお金を借りられる場合が多いといっても、ある程度の利子は払うことになる。
コーシ(35歳くらい)世の中には、今すぐに使う予定のないお金を持ってて、他の人とかにしばらくお金を貸してもいいかなあって思ってる人もけっこういるだろうけど、お金を貸す人は、たいてい、お金を貸した相手が逃げてしまったりして貸したお金が返ってこなくなるリスクができるだけ少なくて、それから貸したお金よりもできるだけ多くのお金を返してくれる人とかに、お金を貸したいと思うんじゃないかな。
ソテ(28歳くらい)あっ、たしかに、誰かにお金を貸すなら、普通の人は、自分ができるだけ儲かるように、自分ができるだけ得するように、お金を貸したいと思いますかね。お金を貸してる間は、そのお金は自分では使えなくなっちゃうわけだし。
サキノブ(20歳・学生)あっ、仲の良い友達どうしとかだったら、信頼関係があって、いつもいろいろお互い助け合ったりもしてるから、借りた金額だけ返せばそれでいいっていう条件でお金を貸してくれたりもするけど、世の中で他人にお金を借りるときっていうのは、なかなかそうはいかないかあ。う〜ん、それだったら、やっぱり借金なんてしない方がいいんじゃないですかね。結局は利子を払う分、よけいに税金がたくさん必要になってみんなよけいにたくさん税金を払わなくちゃいけなくなるんだろうから。その分、国民は損することになるんじゃないですかね。
コーシ(35歳くらい)まあ、借金をしてでも何かを早く作ってしまった方が、利子の金額の分よりももっと大きな得が国民にあるとか、急に大災害が起きて、借金してでも国民の命を救わないと取り返しのつかないことになるとか、そういう場合とかは、借金をした方がみんなにとって得になるっていうこともあるんじゃないかな。
ソテ(28歳くらい)あっ、う〜ん、借金がいつも必ずみんなにとって損だというわけでもないかあ。後で利子をつけて返してもいいっていうだけの価値があることなら、借金してでもやった方が得なこともあるかあ。
ソータロー(35歳くらい)そう考えてみると、国とかの借金っていうのは、基本的に、「後で利子をつけて借金を返す分よけいにみんなから税金を集めることになっても、それ以上に国民に得がある場合」ならやった方がいいけども、そうじゃねえならやらねえ方がいいんじゃねえかな。
コーシ(35歳くらい)ちなみに、借金をして利子がついた金額を、また新たに借金をして返済すると、いわゆる借金の借り換えをすると、「最初に借りた金額に利子がついた金額」に対してまたさらに利子がつくことになって、もともと借りた金額に対してよりたくさんの利子を払わなくちゃいけないことになっちゃうかな。
ソテ(28歳くらい)あっ、借りたのは1,000円でも、利子が3%だったら、1,030円返さなくちゃいけなくて、それをまた借金して返したら、次は1,030円にさらに3%の利子がついて、1,061円くらい返さなくちゃいけないかあ。・・・10回くらいそれを繰り返したら、1,300円以上になっちゃうかな。20回くらいそれを繰り返したら、1,800円以上になっちゃうかな。30回くらいそれを繰り返したら、2,400円以上になっちゃうかな。
サキノブ(20歳・学生)あっ、借金をすぐに返さないでいると、それだけでどんどん借金がふくらんでいって、場合によっては借りた金額の何倍もの金額を返さなくちゃいけないようになっちゃうかあ。もともとの借りた金額よりもかなりたくさんのお金を返さなくちゃいけなくなるっていうのは、損する可能性がかなり高くなりそうな気がするなあ。