世論調査の正確性

2023年4月5日更新
ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

テレビとか新聞とかって、政治に関する世論調査っていうのをたまにやってて、ときどきニュースになるよな。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

あっ、そうですね。今の内閣を支持するかとか、どの政党を支持してるかとか、最近議論されてる法案について賛成かとか。普段は毎月とか3ヵ月に1回とかやってる感じですかね。それから、衆議院選挙とか参議院選挙とかがあるときは、毎週とかやってますかね。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

ただ、実際問題として、最近、世論調査の結果って、実際の選挙の得票数とかとはかなり違ってるな。まあ、あっちの世論調査とこっちの世論調査で結果が1割とか2割とかけっこう違ってたりもするけど、それ以上に、全体的に、衆議院選挙とか参議院選挙とかの得票数だとか得票率だとかとかなり違ってる感じがするかな。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

えっ?そうなんですか?世論調査の結果ってあんまり正確じゃないんですか?

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

例えば、2022年7月の参議院選挙の時、投票日の約一週間前のNHKの世論調査だと、内閣支持率は54%で、支持している政党が自由民主党っていうのは35.6%で、支持してる政党は特にないっていうのは31.3%だった。でも、実際の選挙で、投票できる人の中で(比例代表方式の方で)自由民主党に投票したのは17.33%だけ、投票率は52.05%で、投票した人の中だけで見ても自由民主党に投票したのは34.43%だけだった。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

えっ? 世論調査の内閣支持率は54%なのに? 普段からその政党を支持してる人が35.6%とかいて、どこの政党も特に支持してない人でもその政党に投票する人がけっこういそうだなあと考えると、50%くらいは得票できそうな感じがしますけど。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

その一方で、例えば立憲民主党は、世論調査での支持している政党としては5.8%だったけど、実際の選挙での(比例代表方式の方での)得票率は、投票できる人の中で6.43%くらい、投票した人の中だけで見ると12.77%くらいだった。ちなみに、参議院選挙が終わった後でも、世論調査での各政党の支持率っていうのはあまり変わってなかった。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

う、う〜ん、なんか選挙の得票率とかと見比べると、ズレがずいぶん大きすぎやしませんかねえ。そもそも、世論調査ってどうやって調べてるんですかねえ。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

たいていの世論調査は、てきとうにいろんな家に電話をかけてるらしい。2千軒とか3千軒とか5千軒とかくらいに。衆議院選挙とか参議院選挙とかの前だと、数万軒とかに電話をかけてたりするらしい。それで、回答してもらえる割合は、40%とか50%とからしい。最近は、家の電話だけじゃなくて、携帯電話とかにもかけてるらしい。平日に電話をかけてる時もあれば、土日に電話をかけてることもあるらしい。ちなみに、ぼくは個人用と仕事用で携帯電話を二つ持ってるけど、仕事用の携帯電話には3回か4回世論調査の電話がかかってきたことがあって、個人用の携帯電話には世論調査の電話がかかってきたことはないかな。たまたまそういう偏りになったのか、そもそもかけてる電話に実は偏りがあるものなのかはわからないけど。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

あ、家に電話をかけたりしてるんですか。街中で聞き取りしたりインターネット上のサイトでアンケートを取ったりではなくて。・・・う〜ん、そういえば、うちは家で電話に出るのはたいてい母親だなあ。家族のみんなが同じ確率で電話に出るわけじゃあないなあ。特に平日の昼間とかだったら、ぼくとか父親とかが電話に出ることはまずないなあ。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

まあ、いろんな家に電話したところで、実際に電話に出て回答してくれる人っていうのには、けっこう偏りがありそうな感じもするよな。携帯電話にかけたりしたって、平日の昼間とかじゃあ、仕事してる人とか学校で授業受けてる人とかは回答しにくそうだし、夜とか土日にいきなりかかってきたとしても、忙しい人は回答しにくそうじゃねえかな。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

回答してもらえる割合は、40%とか50%とかかあ。まあ、電話に出れて時間があっても、政治のこととかよくわからない人とかは、回答しないで切っちゃう人とかもいるんじゃないかなあ。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

う〜ん、そう考えてみると、そういうやり方で、回答率が40%とか50%とかじゃあ、なんかいろんな人に調査をしてるつもりでも、実際は、回答してる人にはかなり偏りがあるんじゃないかなあ。例えば、いつも家にいて時間に余裕がある高齢者の人とかは回答率高そうじゃないかなあ。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

あつ、そういえば、2021年7月中旬、新型コロナウィルスのワクチン接種が高齢者優先で行われてた時期、NHKのニュースで、65歳以上の人のワクチン接種率は1回接種済みが76.13%で2回接種済みが46.60%で、国民全体のワクチン接種率は1回接種済みが29.58%で2回接種済みが17.82%って言ってたけど、その次の世論調査のニュースでは、「ワクチンを接種したいか」っていう質問に対して、「もう接種した」っていう回答が46%だったなあ。これはやっぱり、高齢者とかの回答割合が高いってことなんじゃ・・・?

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

世論調査の結果のテレビニュースとか新聞記事とかを見ても、実際の回答者の年齢だとか性別だとか居住地域だとかは言ってないことが多いみたいだけど、実際どんな感じになってるのかなあ。ちなみに、世論調査の回答数は千人くらいのこともけっこうあるみたいけど、そうすると、1つの都道府県あたり20人くらいっていうことかな? でも東京都は日本の人口の10%以上いて、鳥取県は日本の人口の0.4%くらいしかいないから、東京都の人が100人以上回答してて、鳥取県の人は4人くらいしか回答してないのかな? ただ、東京都の人は核家族とか共働きの人が多くて回答率が低いとかだったら、もっと人口が少ない都道府県よりも回答数が少ないかも? 鳥取県の人が回答率が低かったら鳥取県の人は誰も回答してないかも?

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

最近、電話じゃなくて郵送での世論調査ってのもやってるみたいだけども、それもまあ、回答率は50%とか60%とかくらいみてえかな。回答される数は2千人とかくらいみてえかな。まあ、郵送は、自分で回答を一つ一つ書いてそれを封筒に入れてのり付けとかして郵便ポストに出しにいかなきゃいけなさそうだし、やっぱりひまな人とかの方が回答率高そうかな。そもそも政治に興味があまりないとかよくわからないとかいう人はやっぱり回答率低そうかな。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

う〜ん、それで、回答されたものだけで全体100%として、内閣支持率が何パーセントだとか、何パーセントの人がどの政党を支持してるだとかって言ってても、それは実際の国民全体からの割合とはかなり違ってるかもしれないんじゃないかなあ。まあ実際、選挙の結果とかとはかなり大きく違ってるみたいだし、なんか一定の方向にかなり偏ってる感じみたいだし。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

まあでも、テレビとか新聞とかは、そんな世論調査の結果で、それが国民全体に聞いたのとほぼ同じ結果であるかのように、世の中の何パーセントくらいの人が何を支持してますとか、平然と言ってたりするよなあ。で、それをほとんどそのまま信じてる人も多いんじゃねえかなあ。実際問題として、選挙の時の得票数とかはあまり報道されねえで、世論調査の結果だとかの方がみんなによく認識されるように報道されてるような感じがするが、それっていうのは実際のところ、国民に間違った情報を伝えてたり間違った印象を与えてたりするんじゃねえかなあ。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

う〜ん、意図的にやってるのかどうかとかはわからないですけど、それはなんかちょっとだまされてるような感じがしますかねえ。NHKとかが、本当はそんな正確な数字じゃないかもしれないのに、そういうのが正確な数字かのように平然と報道して、その情報に流されて、「みんなが支持してるなら自分もそれで。」とかって思っちゃってる人もけっこういるんじゃないかなあ。この国は回りに流されやすい人も多そうだし、それは実際問題として、世論調査で有利な結果が出てる政党とかをひいきしてよけいに宣伝してるような効果になってたりもするんじゃないかなあ。う〜ん、それはやっぱり「偏向報道」っていうやつで、国民の多くが不正確な情報を信じて間違った判断をしちゃうかもしれないし、結果的に国民の多くが損をすることになったりもするかもしれないんじゃないかなあ。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

まあ、特に最近のこの国のみんなの生活状況だとかを考えると、調査の仕方だとか、回答率の低さとかをほとんど無視したような結果の発表の仕方だとかっていうのは、なんかもっといつもできるだけ正確な情報になるように改善を検討した方がいいんじゃないかなあ。まずはせめて、回答しなかった人も含めた割合で、パーセンテージを発表したりグラフを作ったりするようにした方がいいんじゃないかなあ。まあぼくとしては、個人的には、テレビとか新聞とかが何をどう報道するかは基本的に自由でいいんじゃないかなあと思うけど、みんなに間違った印象を与えるような情報とかみんなの役に立たない情報とかを堂々と報道してると、結局はそのテレビ局とか新聞とか自体がみんなから信用されなくなってきちゃったりするんじゃないかなあ。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

ちなみに、この国には「放送法」っていう法律があって、テレビとかラジオとかは、「政治的に公平であること」とか「報道は事実をまげないですること」とかっていうことが定められてる。まあ、常に政治的に完全に公平にとかっていうのは現実問題としてなかなか難しいんじゃねえかと思うが、世論調査に関しては、オレとしては、みんな事実をだいぶまげた報道になっているように思うし、政治的に公平というのからかなり外れているようにも思うかなあ。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

まあ、民間のテレビ局とかは、信用できないと思ったら見ないようにすればいいだけだし、基本的に何をどう報道しようが好きにすればいいかなとも思いますけど、国民から事実上ほぼ強制的に受信料っていうのを徴収してるNHKがそういうことをしてるのは、放送法だとかをなしにしても、民主主義国家としてそれはどうなんでございましょうか。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

ちなみに、世論調査って、調査してるテレビ局だとか新聞社だとかによって、内閣支持率だとか自由民主党の支持率だとかが他よりいつも高めに出るところもあれば低めに出るところもありますけど、NHKは、内閣支持率とか自由民主党の支持率とかがいつも高めに出る感じですかね。実際の選挙の時の得票率とかとはよりかけ離れた数字が発表される感じですかね。まあ、「今の内閣を支持しているか」と聞くか「今の内閣を支持できるか」と聞くかとかの聞き方の違いなのか、そもそも聞いてる相手とかが違うのかよくわからないですけど。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

そういえば、衆議院選挙とか参議院選挙とかがあると、NHKでは、各政党の代表者が順番に出てきて自分たちの主張を言ったりする特別番組をやるけど、いつも必ず、自由民主党が一番最初で、自由民主党が一番長い時間話をさせてもらってるなあ。こういうのは「政治的に公平」なのかな?



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