近年の選挙の投票率とか得票率とか
近年、この国の選挙の投票率(投票権がある人のうち、どれくらいの割合の人が実際に投票をしたか)は、全体的にけっこう低くなってる感じがするかなあ。
コーシ(35歳くらい)国政選挙だと、
2022年7月 | 参議院選挙 | 52.05% |
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2021年10月 | 衆議院選挙 | 56.44% |
2019年7月 | 参議院選挙 | 48.80% |
2017年12月 | 衆議院選挙 | 53.68% |
2016年7月 | 参議院選挙 | 54.70% |
2014年12月 | 衆議院選挙 | 52.66% |
2013年7月 | 参議院選挙 | 52.61% |
2012年12月 | 衆議院選挙 | 59.32% |
2010年7月 | 参議院選挙 | 57.92% |
だったらしい。
サキノブ(20歳・学生)あっ、なんか最近は半分くらいの人しか投票してないんですね。
ソテ(28歳くらい)まあそれでも、その投票された票の割合だけで当選者が決まって、議員になった人たちは、投票しなかった人も含めてみんなが従わなくちゃいけない、法律とか税金の集め方とか税金の使い方とかを決める権力を持つことになるんですよね。
ソータロー(35歳くらい)数十年前くらいまでは、衆議院選挙とか参議院選挙とかの投票率って、だいたいいつも70%以上とかあったみたいだけど、20%くらい減ってるようだなあ。投票する人の数、票の数で見ると、2千万票以上減ってるかなあ。
サキノブ(20歳・学生)あらま、そんなに減ってるんですか。う〜ん、それはつまり、政治家の人たちにとっては、少ない得票数で当選しやすくなってるっていうことですかね。
コーシ(35歳くらい)特に、今のこの国の衆議院選挙とか参議院選挙とかのやり方だと、得票率が一番高い政党は当選者数が一気に多くなるような仕組みになってるから、2021年10月の衆議院選挙では、比例代表方式の方で自由民主党に投票したのは、選挙権がある人の中で19.67%だけだったけど、全体の選挙結果としては、当選者の56.1%が自由民主党の人になった。2022年7月の参議院選挙では、比例代表方式の方で自由民主党に投票したのは、選挙権がある人の中で17.33%だけだったけど、全体の選挙結果としては、当選者の50.4%が自由民主党の人になった。
ソータロー(35歳くらい)2021年10月の衆議院選挙では、比例代表方式の方での自由民主党の得票数は1991万票くらい。2022年7月の参議院選挙では、比例代表方式の方での自由民主党の得票数は1826万票くらい。これは実は、2009年に民主党に政権交代した時の約1881万票とたいして変わってないんだけども、テレビとか新聞とかはなんか、「自民党が大勝」とか「自民一強」とかってさかんに言ってるな。
ソテ(28歳くらい)えっ、う〜ん、「一強」とかっていうけど、実際は全然そんなに強くはなさそうかなあ。なんかたまたま、それより強いところがなくて、自由民主党を支持しない人たちの票は他のいろんな政党に分散してるっていうだけで。以前より投票率が下がってて、投票する人の数が2千万人以上減ってるってことですけど、国会で半分とかそれ以上とかの議員がいる自由民主党の得票数の1900万票くらいって、それよりも少ないんですね。
サキノブ(20歳・学生)えっ、それっていうのはつまり、投票率が以前みたいに70%くらいとかになって、最近投票してなかった人がどこか新しい政党にでもまとまって投票したりしたら、それだけで「大勝」とか「一強」とかになれちゃうかもっていうことですかね。それでこの国の権力をかなり握れて、この国の法律とか税金の使い方とかをかなり好きなように決められちゃうっていうことですかね。
ソータロー(35歳くらい)まあ、現状、「投票したいと思える政党がない」とか「どこに投票したらいいかわからない」とかって思ってて投票してねえ奴も多そうな感じがするし、そういう連中が投票したいと思える政党が出てきたら、今ある政党のどこかにしぶしぶ投票してる連中とかもけっこうそっちに投票するようになりそうだし、今の政権なんて簡単にひっくり返ってもおかしくねえんじゃねえかな。
サキノブ(20歳・学生)う〜ん、なるほど。テレビとか新聞とかは、なんかやたらに自由民主党を「強い」って言ってて、それを信じて「みんな自由民主党を支持してるんだ」とかって思っちゃってる人もけっこうたくさんいそうで、テレビとか新聞とかは自由民主党を事実上宣伝しまくってるような感じもしますけど、実際はそれでも投票できる人の18%くらいとかにしか投票してもらえてないわけで、たしかにそんな「一強」はいつひっくり返ってもおかしくないですかね。そもそも全然強くない感じがしますし。
コーシ(35歳くらい)ちなみに、民主党に政権交代した、2009年8月の衆議院選挙は、投票率は69.28%だったらしい。
ソテ(28歳くらい)あっ、その時は投票率が70%近くあったんですね。自由民主党の得票数はその時からたいして変わってなくて、投票率がその時より20%くらい下がってて全体の票数が2千万票くらい減ってる分、他の政党の得票数が減ってるっていうことですかね。
ソータロー(35歳くらい)まあ、近年の自由民主党は投票した人の中だけで見ても34%くらいの人にしか投票してもらえてねえわけで、その他の票は他のいろんな政党に分散してるのが現状なんで、他の政党(野党)は、いくつかの党で合流しようとしたり、選挙の時に立候補する人を1人にしてみんなで応援したりとかして多数派になろうとしてるみてえだけど、近年の投票率だとか得票率だとか国民の気持ちだとかを考えると、まずはみんな、もっとたくさんの人たちに積極的に支持してもらえるように、そうしてみんなに喜んで投票してもらえるようになることを考えた方がいいんじゃねえかなあ。その方が、国民としてもみんな投票に行きやすくなると思うし、たくさんの国民に本当に支持されるところが政治を主導するようになって、国民にとってより良い政治が行われるようになっていくんじゃねえかなあ。
ソテ(28歳くらい)あっ、う〜ん、なるほど。まあ、政治家どうしが、相手の駄目なところを探して批判し合うばっかりとかで、「あっちよりは自分たちの方がマシだ」とかって言い合うだけとかだと、政治のレベルがどんどん低くなっていきそうですかね。そしてそれで結局一番損をするのは国民ですかね。政治家の人たちには、自分たちの良いところをどんどん増やしてそれを国民に説明してほしいですかね。
コーシ(35歳くらい)ちなみに、都道府県とか市町村とかの選挙だと、もっと投票率が低いこともけっこうあるかな。例えば、2019年4月の埼玉県川口市の市議会議員選挙の投票率は34.08%、2019年10月の埼玉県の参議院補欠選挙の投票率は20.81%、2023年8月の埼玉県の県知事選挙の投票率は23.76%だったらしい。
サキノブ(20歳・学生)えっ、投票率が20%って・・・。5人に1人くらいしか投票してないってこと? みんなほとんど投票に行ってないじゃんって感じだし、当選した人はそれよりもさらに少ない票数で当選したっていうことですよね。なんかそんなの、ちょっと本当に人気のある人が出てきたら簡単にひっくり返りそうじゃないですかね。そんなんで本当に民主主義国家になってるんですかね。まあ、選挙が行われても、みんなが投票したいと思うような政党とか立候補者とかが全然いなかったのかなあ。
ソテ(28歳くらい)う〜ん、それにしても、衆議院選挙とか参議院選挙とかでも実際問題として投票率が低くて、「投票したい政党がないなあ」とか「いい政治家がいないなあ」とかって思ってる人はたくさんいるようなのに、どうしてもっと良さそうな政党とか政治家とかが出てこないのかなあ。「いい政治家がいない」って思ってるっていうことは、今の政治家の人たちのどこが良くないかとか、もっとこうしたらいいのにとかっていうことも多かれ少なかれ思ってそうだし、そういう人たちがたくさんいるなら、その中には、もっとみんなにとって良い政治ができる人もけっこうたくさんいるんじゃないかなあ。
ソータロー(35歳くらい)まあ、今のこの国だと、良い政治ができる能力があったとしても、実際問題として、もともと有名人だとか、もともとなんか偉い地位にいる人だとか、有名な政治家の一族だとかじゃねえと、テレビとか新聞とかもほとんど取り上げてくれねえし、みんなにほとんど見向きもされねえで、結果としてあんまり投票してもらえねえで当選できねえんじゃねえかな。だから最初からやらねえって奴も多いんじゃねえかな。有名人だとか、有名な政治家の息子とかだったら、みんなその人の政治家としての能力だとかは全然わかってなくても、テレビとか新聞とかもさかんに報道したり「次期首相」だのとか騒いだりして事実上すげえ宣伝してくれて、簡単に当選できそうだけど。
サキノブ(20歳・学生)あっ、う〜ん、まあたしかに、全然知らない政党とか立候補者とかには投票しないっていう人もけっこう多そうかなあ。それで、テレビとか新聞とかも、立候補者たちの言ってる政策とか誰が本当に政治家にふさわしそうかとかはほぼ関係なしに、立候補者の中で有名な人とかだけを最初から取り上げて、この選挙はこの人とこの人の一騎打ちになるみたいなこととかをよく言ってて、他の立候補者は最初から論外っていうような扱いをよくしてる感じがするかなあ。・・・でもそれじゃあ、もともと有名な人とかがすごい有利で、みんなにとって本当に良い政治ができる人が選ばれるような仕組みになってないんじゃないかなあ、それじゃあなんか本当の民主主義的な形にはなってないんじゃないかなあ。
ソータロー(35歳くらい)国政選挙(衆議院選挙とか参議院選挙とか)の前のNHKの特別番組とかでも、いつも、自由民主党は一番最初に一番長い時間報道されて、まだ国会議員がいなくて有名人もいない政党とかは、全然紹介すらされなかったりしてるよなあ。そのわりにテレビとか新聞とかは自分たちは「公平」だとか「中立」だとかって言ってる気がするけど、それは本当に民主主義国家の国民にとって役に立つ情報になってるのかな? まあ、マスコミとかが何をどう報道するかは基本的に自由でいいんじゃねえかとオレは思うが、みんなにとって役に立たねえ存在になってたりみんなが結局損をしてしまうような報道の仕方とかをしてると、だんだんそのテレビ局だとか新聞社だとか自体がみんなから信頼されなくなって、結局はそのテレビ局だとか新聞社だとかもすげえ損することになっちまうんじゃねえかなあ。
コーシ(35歳くらい)まあ、政治が良くないと結局一番損をするのは国民みんなだと思うし、この国は国民主権の民主主義国家ということなのだから、本当は国民一人一人が、単にその立候補者が有名かとかだけで判断するんじゃなくて、その立候補者の政治家としての能力をできるだけ具体的に正確に推測するようにして、自分たちの未来ができるだけ良くなるようにできるだけうまく考えられるようになった方がいいんじゃないかな。