第27回参議院議員通常選挙
(投票日は2025年7月20日[日])
の結果

まずは投票率とかを見てみようか。
有権者数(投票ができる人の数)
投票率
2022年の参議院選挙は52.05%
2021年の衆議院選挙は56.44%
2019年の参議院選挙は48.80%
2017年の衆議院選挙は53.68%
2016年の参議院選挙は54.70%
2014年の衆議院選挙は52.66%
・・・
2009年の衆議院選挙は69.28%
(↑民主党に政権交代した時)

今回の投票率は58.51%かあ。前回3年前の時よりは6.5%くらい上がってて、去年(2024年)10月の衆議院選挙の時よりも5%くらい上がってますけど、まあそれでも、4割以上の人は投票してないんですね。ちなみに、7月14日に発表されたNHKの世論調査だと、「投票に必ず行く」が48%、「投票に行くつもりでいる」が22%、「期日前投票をした」が16%で、それらを合計すると86%、「必ず行く」と「期日前投票済み」だけを合計しても64%なんですけど、今回も実際はそんなに高い投票率には全然なりませんでしたね(世論調査の正確性)。

ちなみに、有権者数は1億人くらいだから、投票率が5%くらい上がると、票の数は500万票くらい増えるかな。500万票っていうのはそんなに少ない数っていう感じでもなくて、今回の選挙だと、比例代表で520万票くらいの得票数があった公明党は、当選者が8人だった。まあ今の状況だとだいたいそれくらいの力があるっていうことかな。750万票くらいなら15人から20人くらい当選、1300万票くらいあれば40人くらいが当選できるという状況だった。投票率があと10%とか上がってたら、今回の選挙の結果もだいぶ違ってたかもしれないんじゃないかな。

民主党に政権交代した2009年の衆議院選挙の時は69.28%だったし、1995年くらいまではこういう国政選挙の投票率って平均で70%以上はあったから、過去の状況と比べても投票率はまだだいぶ低いかな。今回の選挙では新しめの政党の一部とかがSNSだとか動画サイトだとかでなんかかなり盛り上がってたらしいけども、全体としてみると、そんなにみんなの政治への関心が高まったとか投票したいところが出てきたとかいうわけでもねえのかな。

まあ、一部の人たちの間ではかなり熱狂的に盛り上がったりしてても、それからそういうのに流されやすい人もけっこういたりしても、例えばその民主党に政権交代した2009年の時みたいな、本当にたくさんの人の賛同を得られるような、大きな盛り上がりではなかったんですかね。

各政党の当選者数(獲得議席)とかは、こうなった。
各政党の当選者数(獲得議席)
政党名 |
今回2025年 任期終了 |
今回2025年 当選 |
前回2022年 の分 |
現在の 合計 |
---|---|---|---|---|
自由民主党 | 52 | 39 | 62 | 101 |
公明党 | 14 | 8 | 13 | 21 |
立憲民主党 | 22 | 22 | 16 | 38 |
国民民主党 | 4 | 17 | 5 | 22 |
参政党 | 1 | 14 | 1 | 15 |
日本維新の会 | 5 | 7 | 12 | 19 |
日本共産党 | 7 | 3 | 4 | 7 |
れいわ新選組 | 2 | 3 | 3 | 6 |
日本保守党 | 0 | 2 | 0 | 2 |
社会民主党 | 1 | 1 | 1 | 2 |
チームみらい | 0 | 1 | 0 | 1 |
NHK党 | 1 | 0 | 1 | 1 |
再生の道 | 0 | 0 | 0 | 0 |
日本誠真会 | 0 | 0 | 0 | 0 |
無所属連合 | 0 | 0 | 0 | 0 |
日本改革党 | 0 | 0 | 0 | 0 |
(無所属) | 7 | 8 | 5 | 13 |
(欠員) | 8 | −1 | 1 | 0 |
ーー合計ーー | 124 | 124 | 124 | 248 |

まあニュースとかでは「自民党が大敗」とかってさかんに言われてるが、他の政党と比べると当選者数は39人で一番多くて、2番目に当選者数が多かった立憲民主党の22人の1.8倍くらい、3番目に当選者数が多かった国民民主党の17人の2.3倍くらい、4番目に当選者数が多かった参政党の14人の2.8倍くらいの数が当選してるんだな。この数字の比較だけで見ると、大敗だとか惨敗だとかと言われてても、結局のところは「自民党が一番マシ」というような選挙結果だったようにも見えるかなあ。

まあ自由民主党は以前と比べると25%とか37%とか当選者数が減りましたけど、半分以下になったとかではないし、過去最低の当選者数というわけでもなかったんですね。事前のマスコミの世論調査とか出口調査とかではもっと当選者数が少なくなりそうな感じでしたけど、なんか以外に善戦してたとか、最後に少し勢いを盛り返したとか、そんな感じだったんですかね。まあ、公明党も当選者がけっこう少なくなって、自由民主党と公明党で参議院の半分を超える数にならなくなったのは今までと大きく変わるところで、今まではずっとほぼ当然のことだったその状態を今回は維持できなかったという点では、たしかに「大敗」「惨敗」ということですかね。

当選者数が今までと減った割合で見ると、自由民主党よりも公明党とか日本共産党とかの方が大きく減ってる感じで、かなりショックだったかも? 日本維新の会も3年前の前回と比べると42%くらい減ってて危機感を感じてるかも? 立憲民主党とかれいわ新選組とかは、自民党とか公明党とかの当選者数がかなり減ってるわりにはあまり当選者数が増えなくて、これはそんなに喜んでいられる状況でもないかも?

国民民主党とか参政党とかは、ニュースとかでは「躍進」とかってさかんに言われてますけど、今回の当選者数全体129人くらいのうちの、たった17人とか14人とか程度なんですね。知名度はもうかなり上がってきてるしSNSだとか動画サイトだとかではすごいブームみたいになったりもしててかなり盛り上がってたりするらしいですけど、そのわりにはこんなもんなのかなという感じもしますかね。今後、これ以上にもっとどんどん当選者数を増やせる道筋があるのかなあ・・・?

NHK党はもう当選者を出せなかったな。「再生の道」も、1ヶ月前の東京都議会選挙に続いて、一人も当選者を出せなかったな。この辺は知名度もかなりあるはずだし一時期はかなり盛り上がってた時期もあったような感じなのにこの結果ということだが、今後、また支持者を増やしていけそうな見通しはあるのかな?

新しい政党とかまだ知名度の低い政党としては、「チームみらい」は1人当選したね。その他、無所属連合とか日本誠真会とか日本改革党とかは当選者がなかった。まあこの辺はまだまだ知名度が低くて、存在すら知らなかったという人とかもかなり多そうだから、今後知名度を上げられたりすれば、大きな政党になっていくところとかもあるかも?

各政党は、今回の選挙にあたって、いろんな公約をかかげてたけど、この結果だと、それはどうなるのかな? みんなに何万円かお金を配るとか、消費税を今より低くするとかってこととかも言ってたと思うけど、これで何が実行されるのかな? 自由民主党とか公明党とかに対しては、政治家とかマスコミとかも「大敗だ」「民意はノーだ」とか言ってるし、そこの公約が実行されるのはおかしい? と言って、他の政党はみんなもっと当選者が少ないし、まあ言ってた公約の内容もかなりばらばらだから、過半数の支持を得た公約とかはあまりなかったかも? そうすると、例えば給付だとかいろんな減税案だとかはどれも「民意はノー」で、結局何も実行されない?

えっ!? みんな一生懸命、給付だとか減税だとかからどれがいいかを選んだのに、みんなの意見が合わないから、みんなどれも得られないかもしれない!?

今回の選挙の仕組みでは、得票数が多かった政党がそれだけ当選者数が多いかというと、そうとも限らない。次は、各政党が比例代表方式の方でどのくらいの得票数があったのかとかを見てみようか。
各政党の比例代表の得票数
政党名 | 得票数 |
有権者数 からの割合 |
投票数 からの割合 |
獲得議席 |
---|---|---|---|---|
自由民主党 | 1280万8306 | 12.66% | 21.64% | 12 |
公明党 | 521万0569 | 5.14% | 8.80% | 4 |
国民民主党 | 762万0489 | 7.53% | 12.87% | 7 |
参政党 | 742万5053 | 7.34% | 12.54% | 7 |
立憲民主党 | 739万7459 | 7.31% | 12.49% | 7 |
日本維新の会 | 437万5926 | 4.32% | 7.39% | 4 |
れいわ新選組 | 387万9914 | 3.83% | 6.55% | 3 |
日本保守党 | 298万2093 | 2.94% | 5.03% | 2 |
日本共産党 | 286万4738 | 2.83% | 4.84% | 2 |
チームみらい | 151万7890 | 1.51% | 2.56% | 1 |
社会民主党 | 121万7823 | 1.20% | 2.05% | 1 |
NHK党 | 68万2626 | 0.67% | 1.15% | 0 |
再生の道 | 52万4787 | 0.51% | 0.88% | 0 |
日本誠真会 | 33万3263 | 0.33% | 0.56% | 0 |
無所属連合 | 28万9222 | 0.28% | 0.48% | 0 |
日本改革党 | 5万5232 | 0.05% | 0.09% | 0 |

今回、一番得票数が多かったのは、結局また自由民主党なんだなあ。2番目に多かった国民民主党の1.7倍くらいある。まあでも、自由民主党に投票した人の割合は、投票できる人の12.66%くらい、8人に1人くらいかあ。投票した人の中だけで見ても、21.64%くらい、5人に1人くらいかあ。

今回は、立憲民主党よりも国民民主党とか参政党とかの方が得票数が多かったのかあ。まあただ、どれも、投票できる人の7.5%くらい、13人に1人くらいかあ。投票した人の中だけで見ても、12.5%くらい、8人に1人くらいかあ。国民民主党とか参政党とかは、かなり話題になってたわりにはそんなもんなのかあって感じもやっぱりするかなあ。

れいわ新選組と日本保守党は、日本共産党よりも得票数が多くなってるんだなあ。

「チームみらい」は2ヶ月くらい前にできたばかりの政党で、まだ知名度もそんなに高くなくてマスコミとかにもほとんど紹介もしてもらえてなかった感じがするが、社会民主党よりも多く得票したんだな。まあ、これで当選者も1人出て、今後は、もう少しマスコミとかにも取り上げてもらえるようになるかと思うし、それでもっと知名度とか上がって支持者もさらに増えてくるかもなあ。

NHK党はもうあんまり話題にもならなくなった感じだし、得票数が少ないなあ。

しかし「再生の道」はそのNHK党よりもさらにもっと少ないのかあ。「再生の道」と言えば、代表者の石丸伸二っていう人が、1年前の東京都知事選挙で166万票くらい得票してて、かなり話題になってたし知名度もかなりあったし去年はけっこうブームみたいになってた感じがするけど、今回は東京都の9倍くらいの規模で、52万票しか得票できなかったのかあ。支持者の数が30分の1くらいになっちゃったっていう感じなのかなあ。この人を支持してた人とか熱狂的になってたような人たちとかはどこへ行ったのかなあ。SNSだとかのブームは流行り廃りも早い場合が多いって言うし、この人はもうオワコン(終わったコンテンツ)扱いで、今はもうみんな違うところに熱狂してたりするのかなあ。そう考えると、今はなんかブームになってるようなところも、しばらく時間がたったり、次のブームが発生したりしたら、あっという間に支持者がいなくなっちゃったりするかもしれないのかなあ。

まあ、投票できる権利のある人が1億人以上いる状態で、どの政党も1300万票だとか750万票だとかしか得られてねえわけだから、どの政党も国民みんなからは支持されてなくて五十歩百歩って感じなのかもな。なんか新しい政党とかでも、本当に多くの人に支持されるような政党が出てきたりしたら、こんな選挙結果なんて簡単にひっくり返るかもな。

じゃあ今度は、各政党の得票数が、約9ヶ月前の衆議院選挙の時と、それから3年前の参議院選挙の時と比べて、どう変わってきたかを、比例代表方式の方の得票数で見てみようか。
各政党の得票数の推移
(比例代表方式)
政党名 |
2022年7月 参議院選挙 |
2024年10月 衆議院選挙 |
今回 |
---|---|---|---|
自由民主党 | 1825万7442 | 1458万2690 | 1280万8306 |
公明党 | 618万1432 | 596万4415 | 521万0569 |
国民民主党 | 315万9270 | 617万2434 | 762万0489 |
参政党 | 176万8349 | 187万0347 | 742万5053 |
立憲民主党 | 677万0978 | 1156万4221 | 739万7459 |
日本維新の会 | 784万5985 | 510万5127 | 437万5926 |
れいわ新選組 | 231万9159 | 380万5060 | 387万9914 |
日本保守党 | - | 114万5622 | 298万2093 |
日本共産党 | 361万8342 | 336万2966 | 286万4738 |
チームみらい | - | - | 151万7890 |
社会民主党 | 125万8621 | 93万4598 | 121万7823 |
NHK党 | 125万3875 | - | 68万2626 |
再生の道 | - | - | 52万4787 |
日本誠真会 | - | - | 33万3263 |
無所属連合 | - | - | 28万9222 |
日本改革党 | - | - | 5万5232 |

自民党の得票数って、2009年に民主党に大敗して政権交代した時でも1881万票くらいあって、その後も1770万票から1990万票くらいで安定してたんだけど、約9ヶ月前の衆議院選挙でかなり減って、今回はさらに減ったなあ。ちょっと前は1900万票くらいあったのと比べると、620万票くらい減ってて、割合にすると33%くらい減ってるかなあ。公明党もまあ100万票くらい減ってきてて、割合にして15%以上減ってきてるなあ。

立憲民主党は、約9ヶ月前の衆議院選挙でかなり増えたけど、今回はそこから417万票くらい、割合にすると36%くらいも減ってるんだなあ。なにげにこれこそけっこう「大敗」だったかも? 日本維新の会は、約9ヶ月前の衆議院選挙で274万票くらい減って、今回はさらに73万票くらい減ってるなあ。2020年頃は、マスコミとかにけっこうよく取り上げられててちょっとブームになってるような感じもあって、800万票くらい得票してて、「野党第一党になる勢い」とか言われてたような気がするけど、それから400万票近く減ってて半分くらいになってきちゃってる感じかなあ。まあ、今ブームみたいになってるところも、ブームが終わったらだいぶ支持者が減ってくるようなところもけっこうあるかも?

日本共産党も、近年、徐々に得票数が減っていってますね。わりと新しい政党にもどんどん追い抜かれていってる感じですかね。

国民民主党は約9ヶ月前の衆議院選挙で300万票くらい増えて、今回さらに145万票くらい増えてるのかあ。参政党は約9ヶ月前の衆議院選挙ではそんなに増えなかったけど、今回は一気に555万票くらい増えてるのかあ。まあ、今まではいつもそんなに話題になってなかった気がするけど、今回はなんかインターネット上だとかSNSだとかを中心にやたら話題になってた感じだったからなあ。

れいわ新選組は、約9ヶ月前の衆議院選挙では150万票くらい増えて64%くらい増えたけど、今回はもうそんなに増えなかったなあ。今後はどうなるのかなあ。日本保守党はなにげに約9ヶ月前の衆議院選挙より184万票くらい増えてて、1.6倍くらいになってるなあ。この勢いは今後も続くのかなあ。社会民主党はずっと縮小傾向だったけど、ここ最近はぎりぎりのところで踏みとどまってる感じかなあ。

近年になって自由民主党の得票数が急に減ってきてるのは、自由民主党に投票してた人の中で、特に「保守」だとかって言われるような考え方・価値観の人たちが、国民民主党だとか参政党だとか日本保守党だとかに投票するようになってきてるっていう部分があるらしいかな。以前は、自由民主党でいろいろ良くないところとかがあっても、それでも、こういう「保守」の人たちとかは、「他の政党よりは自由民主党が一番マシ」とかって思ってたようだけど、今は、他にもっと良いと思えるところが出てきたっていう感じなのかな。

あ、以前は、いわゆる「保守」っていうような考え方・価値観の人たちはほとんどが自由民主党に投票してて、「保守」じゃないような考え方・価値観の人たちは他のいろんな政党にばらけて投票してたから、「自民一強」「一強他弱」とか言われるような状態になってたけど、最近は、「保守」もいろんな政党にばらけてきてて、それで飛び抜けて強いような政党はなくなったっていうことですかね。それで、約9ヶ月前の衆議院選挙だとか、今回の参議院選挙だとかみたいな結果が出るようになったっていうことですかね。

まあそうなった原因には、最近の自民党の政治が、そんなに「保守」的な感じじゃなくなってるっていうことも大きな要因としてありそうな感じらしいんだけども、自民党はこれからどうするのかな。例えば安倍政権時代みたいな、もっと「保守」的な感じにまた戻すのか・・・。

今回の選挙は、比例代表方式と選挙区方式の両方をやってるから、比例代表方式でたくさん得票があった政党ほど当選者数が多いかというと、そうでもなかったりする。今度は、各政党の、比例代表の得票率と、当選者数の割合を見てみようか。
比例代表の得票率と
当選者数の割合
政党名 |
投票数からの 得票率 |
当選者数 の割合 |
---|---|---|
自由民主党 | 21.64% | 31.45% |
公明党 | 8.80% | 6.45% |
国民民主党 | 12.87% | 13.7% |
参政党 | 12.54% | 11.29% |
立憲民主党 | 12.49% | 17.74% |
日本維新の会 | 7.39% | 5.65% |
れいわ新選組 | 6.55% | 2.42% |
日本保守党 | 5.03% | 1.61% |
日本共産党 | 4.84% | 2.42% |
チームみらい | 2.56% | 0.81% |
社会民主党 | 2.05% | 0.81% |
NHK党 | 1.15% | 0.0% |
再生の道 | 0.88% | 0.0% |
日本誠真会 | 0.56% | 0.0% |
無所属連合 | 0.48% | 0.0% |
日本改革党 | 0.09% | 0.0% |

あ、今回も、比例代表の得票率と、当選者数の割合は、かなり違ってますね。マスコミとかはたいてい当選者数ばっかりを大々的に報道しますけど、それと国民からの実際の支持率はだいぶ違ってたりもしそうですかね。

あ、自民党はやっぱり、比例代表の得票率よりも、当選者数の割合がかなり高いですかね。支持者の数はそこまで多くないわりに、かなりたくさんの人が当選してるっていうことですかね。立憲民主党もけっこう、比例代表の得票率よりも当選者数の割合が高いですかね。まあこの辺は選挙区での当選者数がそれだけ多いっていうことですかね。

まあ逆に、選挙区での当選者がいない、れいわ新選組とか日本保守党とかチームみらいとか社会民主党とかは、比例代表の得票率よりも当選者数の割合がかなり低くなってるね。

ちなみに、今回の選挙での各政党の比例代表の得票率と、7月14日に発表されたNHKの世論調査の各政党の支持率を見比べてみると、これも相変わらずかなり違うな(世論調査の正確性)。なお、この時の世論調査の内閣支持率は31%、不支持率は53%。
今回の選挙の比例代表の得票率と
NHK世論調査の支持率
政党名 |
有権者数 からの得票率 |
世論調査 の支持率 |
---|---|---|
自由民主党 | 12.66% | 24.0% |
公明党 | 5.14% | 3.5% |
国民民主党 | 7.53% | 4.9% |
参政党 | 7.34% | 5.9% |
立憲民主党 | 7.31% | 7.8% |
日本維新の会 | 4.32% | 3.1% |
れいわ新選組 | 3.83% | 2.8% |
日本保守党 | 2.94% | 1.4% |
日本共産党 | 2.83% | 3.0% |
チームみらい | 1.51% | (不明) |
社会民主党 | 1.20% | 0.7% |
NHK党 | 0.67% | (不明) |
再生の道 | 0.51% | (不明) |
日本誠真会 | 0.33% | (不明) |
無所属連合 | 0.28% | (不明) |
日本改革党 | 0.05% | (不明) |
特に支持して いる政党は無い |
- | 33.7% |
わからない or 無回答 |
- | 8.6% |

今回も自民党は、世論調査の支持率よりも、実際の選挙の得票率がかなり低い結果になりましたね。

日本保守党とかは、逆に、世論調査の支持率よりも、実際の選挙の得票率がけっこう高いんだなあ。

今回の選挙、どんな人が当選したかっていうのを見てみると、やっぱり有名人はかなり当選確率が高い感じがするかなあ。そして、どんな政党の人がたくさん当選してるかっていうのを見てみると、やっぱり有名な政党は基本的にたくさん当選者がいるかなあ。

まあ今回に限らず、有名じゃなかった頃は得票数も当選者数も少なかった政党が、何かのきっかけで有名になったら急に得票数も当選者数もかなり増えるっていうことはちょくちょくありますよね。やっぱり有名だっていうことは選挙ですごく有利なんですかね。

あ、「チームみらい」も、政党は2ヶ月くらい前にできた新しいところだけど、代表の安野貴博って人は去年の東京都知事選挙にも出てたし、そんなに無名の人っていうわけでもなかったら、今回1人当選できたのかなあ。

まああとは、今みたいに、根本的に景気があまり良くなかったりして現状を不満に思ってる人が多くて、しかも今のままの政治では期待できないと思ってる人とかが多いと、とにかくなんか新しく有名になったところとかがかなり有利になりそうかな。まあ最近は、最初はいわゆるオールドメディアだとかがあまり取り上げてくれなくても、SNSだとか動画サイトだとかをきっかけになんか急にブームみたいになって有名になるっていうケースとかもけっこう出てきたかなあ。

まあただ、それだと、本当にみんなの未来をできるだけ良くできそうな政治家とか政党とかが当選する仕組みにはなってねえんじゃねえかなあ。特に、最近急に有名になった政党とかだと、その政党とかについてちゃんとわかってねえで投票しちゃってる人も多かったりするんじゃねえかなあ。マスコミとかも、そのブームとかに便乗しようとしたりしてか、「今これが人気だ」とか「こういう理由でみんなから支持されてる」とかって言ってもてはやしたりして、良さそうなところばっかりを多く報道してたりして、実際のところかなり偏った情報になってることも多いんじゃねえかなあ。

あ、最近有名になった政党には、ポピュリズム(ポピュリズム、自国第一主義、自国民ファースト)というのか、なんか表面的には良さそうなことを言ってるんだけど、よくよく調べてみたり情報を集めてみたりすると、実際には、全然民主主義的じゃない言動とかがたくさんあったり、なんかいわゆる陰謀論みたいね根拠のないことを言ってたり、なんかロシアの独裁的なところとかとつながりもあるかもとかっていう話もあったり、立候補者が悪徳ビジネスみたいなのをやってるようだという話もあったり、代表者の女性秘書がパワハラで自殺してるらしいとかいう話もあったり、さらに言ってることがけっこうコロコロ変わってたりとかっていうところとかもありますかね。でもそういうところはほとんど報道されたりしてなかったりする。それはやっぱり偏向報道とかっていうのなんじゃないかなあ。まあ後になってから、マスコミとかも、「なんでそんな重要なことを最初に教えてくれなかったんだ」ってみんなから思われて信頼を失っちゃったりするんじゃないかなあ。

まあ本来は、そういう時こそ、いわゆるマスコミとかが、偏った情報ではなくて実はこういう事実とかもありますとかっていうことをすぐにみんなに教えてくれたら、みんなもできるだけ良い判断ができるようになるだろうし、マスコミとかも信頼されるし頼られる存在になるだろうし、民主主義国家の政治家として本当に実力のあるところが認められやすくもなるだろうし、世の中うまくくるくる回っていけるようになるんじゃないかなあ。

まあ、いったんかなり有名になったら、最初の頃は良さそうなところばかりが紹介されてマスコミとかにもてはやされたりしてても、しばらくしたら、おかしなところとかあればだんだん具体的に突っ込まれるようになっていくかもしれねえが、それだと、本当に良い政治家はもう選挙で落選しちまってたり、結局だめな政治がしばらく続いちまったりして、国民はかなり損をすることになっちまうんじゃねえかなあ。

あ、その政党とか政治家とかが実際に政治をしたら具体的に何がどうなって本当に自分やみんなにとって良い未来になるかとかをよく考えずに、なんか有名だからとか今人気だからとかでそこに投票しても、結局はみんなの期待したような未来にはならないことも多そうですかね。

ちなみに、政治への期待と失望というような点で見ると、2007年頃、自民党・公明党の政権で、「消えた年金」と呼ばれる問題が発覚して、それからいわゆる「天下り(あまくだり)」問題だとかもあって、国民の、自民党とかへの失望感とかがかなり大きくなった。当時の「民主党」はそういったところを激しく批判して多くの人の期待を集めて、2009年の衆議院選挙では70%近い投票率になり、民主党に政権交代した。まあただ、実際に民主党政権になると、自民党・公明党の政権で悪かったところはいろいろ改善されたところもあったかと思うが、その他のところとかでいろいろ期待外れに感じた人も多かったようで、期待はしぼんでいって失望感が大きくなっていった。

まあぼくらなんかは、民主党に政権交代したとき、「選挙の時に言ってたこととかでも実際にはそんなにうまくいかないこともけっこうあるだろう」とかって思ってたし、最初からそんなに大きな期待はしてなかったら、民主党政権に対しても、まあこんなもんだろうなという感じで、そんなに失望感も大きくならなかったけども、選挙の時は投票率がそれだけ高くなるくらいにみんなけっこう熱狂してたというかブームみたいな感じになってたから、かなり高い期待感を持ってた人も多かったようで、その分、実際には期待外れだったときの失望感がかなり大きかった人も多かったようかな。

それで結局、2012年には再び自民党・公明党の政権に戻って、その時の選挙も、その後の国政選挙も、投票率はいつも50%くらいとかになった。

あ、あ〜、それはなんか、期待がかなりしぼんだ感じが、当時の「民主党」っていうのがもうかなり信頼されなくなったような感じが、投票率とかに表れてるような感じがしますかねえ。

その後、2013年頃から、いわゆる「アベノミクス」だとかが始まって、しばらくはそれにかなり期待してた人も多かったんじゃねえかと思うが、選挙でも「自民一強」とかいわれる状態が続いた。ただそれから10年以上もたって、庶民の生活は豊かにならずに、最近はむしろ生活はどんどん苦しくなっていく感じで、そして今、また自民党・公明党の政権への失望感がかなり大きくなってて、なんかまたどこか新しいところに期待したいっていうところで、また新たなブーム・熱狂みたいなのが生まれてるのかもな。

う〜ん、なるほど。・・・あれっ? でもなんかそれって、結局のところ、みんなが、実際にはそんなに期待しちゃいけないところに過剰に期待して、それで当然期待外れの結果になって、そしたら大きく失望して、そしてまたその時になんか有名になってた別のところにまた過剰に期待して、・・・っていうのを繰り返してるだけかもしれないんじゃ・・・? それでいろんなだめな政治が続いたりして、結局のところずっと国民が一番損をしてるんじゃ・・・? 今はブームみたいになって人気になってる政党とかもいずれは・・・?

まあ、実際問題として有名であることが選挙ですごく有利なら、政治家とかの多くは、本当にみんなにとって良い政策を考えようとするより、いかにして有名になるかとかを一生懸命に考えるようになっちゃったりもするんじゃないかな。本当に良い政治ができる人がいても、有名じゃなければ全然選挙で当選できなかったり、まずは有名になるためにかなり労力とか時間とかを使わなければいけなかったりもするんじゃないかな。はたしてそれで、本当の民主主義国家が実現できるかなあ。

まあ国民一人一人も、マスコミとかも、どうしたら自分たちの未来が本当にできるだけ良くなりそうか、どうしたらみんながそれぞれできるだけ良い人生を送れるような本当の民主主義社会になりそうか、今一度、よく考えた方がいいかもしれねえんじゃねえかな。

まあ、今のこの国で、「不公平なこととか不当な差別とかがあって自分が不利益になることがないようにしてほしい」とか「もっと努力とか能力とかがちゃんとむくわれるようになってほしい」とか思ってる人も多いかもしれないけど、そもそも国民の中のけっこう多くの人が、有名かどうかとかで政治家とか政党とかを差別したりしてて、それでむしろ、努力とか能力とかが正しくむくわれないような社会をみずから作ってるかもしれないんじゃないかな。

あ、う〜ん、なるほど。まあ、政治家とか政党とかを選ぶ場合に限らず、何か買い物をするときとかでも、みんなが、有名かどうかだけで不当に差別して選んでたりすると、本当に良いものが認められなくて、世の中うまく発展していったりもしなさそうですかね。

まあ、そういうのとかで政治も経済とかもずっとかなり停滞したりしてるっていうのが、この国の現状かもな。まあ、2009年頃の民主党政権も、それからその後のアベノミクスだとかも、オレらとしてはそんなに大きな期待はできそうにねえなあと思ってたけど、今も、なんかどっかの政党が急に人気になったりしようが、この国のいろんな問題の根本的なところはほとんど解決されてねえように思うし、むしろ悪くなってそうな感じもするし、今後もこの国にそんな明るい未来が来るようには思えねえかなあ。

えっ!? そ、そんな〜。まだ選挙も終わったばかりだっていうのに、そんな希望がないこと言わないでくださいよ〜。

いや、むしろこれは今こそ言っておいてやった方がいいと思うんだが。本当は期待しちゃいけないものにまた過剰に期待しちまったりすると、良い未来は得られないままにそれはまたいずれ大きな失望に変わるだろうし、そうするとよけいに冷静でいられなくなったりもして、また他のどこかに過剰に期待したくなっちまったりもするんじゃねえかな。

あ、なるほど。たしかに、過剰な期待をしなければ、期待外れな結果になって大きなショックを受けることもないし、期待感に引っ張られずにいつもいろいろ冷静に考えられそうだし、その方が実際のところ良い人生が送れそうか。実際には希望があまりないことなら、最初からそう言ってもらった方がありがたいか。その方が、本当に「やさしい世界」か。まあ、低い期待よりも実際は良い結果になったら、それはそれで特に問題ない場合も多そうだし。