ストーリー
コーシの家
ソータロー(35歳くらい)
ソテ、仕事はうまくいってるか?
ソテ(28歳くらい)う〜ん、新しい商品を作ったんですけど、なんかちょっとずつしか売れないです。使ってる人の評判は良いみたいなんですけど、広告とか出してもあんまり反応がないです。
ソータロー(35歳くらい)なるほど。まあ、そうだろうな。おまえ、有名人とかじゃねえからな。今の世の中、なんか有名なものだったら、価値のねえもんでも馬鹿みたいに売れるたりするけど、有名じゃなかったら、ほとんど誰にも見向きもされねえからな。
コーシ(35歳くらい)本当に価値のあるものがちゃんと認められた方が、世の中みんな幸せになれると思うんだけどね。こう言っちゃなんだけど、世の中、あんまり賢くない人も多いのかもね。
ソテ(28歳くらい)う〜ん、なるほど。商品がたくさん売れればそれで有名になれそうだけど、それはそもそも有名じゃないとまず無理そうかあ。
ソータロー(35歳くらい)いっそ、なんでもいいから、その商品となんの関係もなくてもいいから、とにかく有名になることを目指してみたらどうだ?
コーシ(35歳くらい)なるほど。でも、今の世の中、今から何かがんばって確実に有名になれるものってあるかなあ。スポーツ選手とかは基本的に実力主義の世界だけど、今から何かのスポーツ選手になるのとかは難しそうだし。
ソータロー(35歳くらい)なら、『マジエンス』はどうだ?
ソテ(28歳くらい)『マジエンス』?
コーシ(35歳くらい)『マジエンス』って、最近発見された科学技術だよね。
ソータロー(35歳くらい)そう。今まで、この世界の空間上にはいわゆる『ダークマター』とか『暗黒物質』とかって呼ばれるものがあるんじゃねえかって言われてた。見たりさわったりはできねえけど、この世界の空間はどこでも『ダークマター』で満たされてるんじゃねえかって言われてた。それの一部が最近解明されて、それをうまく使うと、一見何もないようなところからエネルギーを取り出せることがわかった。
コーシ(35歳くらい)一見何もないようなところからエネルギーを取り出せるっていうのが、まるで魔法(Magic)みたいな科学(Science)っていうことで、『魔法科学』とか『マジエンス(Magience)』とか呼ばれてるんだよね。エネルギーの元素を操作できる棒を持って、なんかこう、テレビゲームのパズルゲームみたいなことをすると、エネルギーを取り出せる。エネルギー元素をなんかうまい形で集めることができると、一度にたくさんのエネルギーを取り出せる。
マジエンス スティック
(エネルギーの元素を操作できる棒)
熱 | 万有引力 | 磁力 | 光 | 原子 | 音 |
ソータロー(35歳くらい)
今、この技術は世界的に注目されてて、今度、どれだけうまくエネルギーを取り出せるかっていうのの、国大会とか世界大会とかが大々的に開かれるそうだ。それで優勝とかすれば、世界的にかなり有名人になれるだろうな。ソテはみんなの考える力を向上させる商品とか作ってるんだろ?ならこういうのは得意なんじゃねえか?
ソテ(28歳くらい)う〜ん、なるほど。ただ、それなら、コーシ先輩の方が得意そうですかね。コーシ先輩は学生の頃に、テレビゲームのパズルゲームの全国大会で準優勝したこともありますし。
コーシ(35歳くらい)う〜ん、でもあれはもう15年くらい前のことだし、ぼくは今いろいろと忙しいなあ。
ソテ(28歳くらい)う〜ん、じゃあぼくががんばるしかないかあ。
ソータロー(35歳くらい)まあ、コーシにもできる範囲で協力してもらって挑戦してみたらどうだ?まあ、大会には、もともとゲーマーな奴とかもたくさん出るだろうし、そう簡単な道のりじゃあねえだろうけどな。