今の国の状況に合った
社会保障の仕組みにする

2023年8月21日更新
コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

社会保障の仕組みとしては、「困った時のためにみんなが保険をかけておく」っていうような役割ができるだけうまく果たせるように、そしてそれによって「みんなができるだけうまく協力し合って、みんなそれぞれができるだけ得できる」仕組みになるように、みんなからお金を集めたりみんなにお金を支給したりをできるだけうまくできればいいんじゃないかな。ちなみに、今のこの国の現状は、お金がかなり足りてない状態になっちゃってるらしい。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

今のこの国で、社会保障にかかるお金っていうのは、年間で134兆円くらいと、かなり大きな金額になってる。約134兆円のうち、年金が60兆円くらい、医療が42兆円くらい、その他に介護とか子育てとかの福祉が32兆円くらいらしい。そして、いわゆる保険料っていうので78兆円くらいを集めていて、都道府県とか市町村の税金で16兆円くらいを出していて、国の税金で37兆円くらいを出していて、あとの数兆円は積立金の運用収入とかから出してるらしい。国の税収は年間で70兆円くらいなんで、その半分以上の額を社会保障費に使ってるということなんだけども、実際のところ国の支出は毎年100兆円以上で、新型コロナウィルスが流行が始まった2020年度は175兆円以上もお金を使ってたりしたんで、足りない分は国の借金をどんどん増やすことになってる。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

あ、それでもってこの国の借金は今、税収で返済する必要のあるものだけでも累計で1,026兆円以上とかになっちゃってるんでしたっけ(財政政策 -> 現在の日本の財政状況)。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

社会保障にかかるお金っていうのは近年どんどん増えてきてて、今後もしばらくはまだ増えていきそうかな。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

えっ、なんでそんなにお金が足りない状態になってきちゃってるんですか?

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

大きな要因としては、高齢者の割合がどんどん増えてきてることかな。高齢者の割合が増えると、年金保険料とか健康保険料とか介護保険料とかを国に払う人の割合が少なくなって、年金とか医療費とか介護費とかを国からもらう人の割合が増える。ちなみに医療費って、75歳以上の人たちは、65歳未満の人たちよりも、平均で5倍くらいお金がかかるらしい。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

あっ、そういえば、ぼくは最近病院とかなんて歯医者くらいしか行ったことないけど、おじいちゃんとかおばあちゃんとかはけっこうしょっちゅう病院行ってたり、いつもなんかの薬飲んだりしてるなあ。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

近年はいわゆる少子化っていうのがずっと続いてて、若い人の人口がどんどん少なくなってきてて、高齢者の割合がどんどん増えてきてるんで、今までと同じやり方だと、足りないお金の金額がどんどん大きくなっちまってる。まあ、年金がもらえるのが以前は60歳からだったのが65歳からになったり、もらえる金額もだんだん少なくなるようになったりもしているんだけども、それでもまだ全然足りなさそうかな。ちなみに、15歳から64歳の人口100人あたりに対して65歳以上の人口がどのくらいいるかっていう数(老年人口指数)は、1970年では10.2で1990年では17.3で2003年では28.4だったけど、2022年では41.8になってるらしい。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

えっ!? ここ30年とか50年とかで、そんなに大きく変わっちゃってるの!? 昔は65歳以上の老人ってせいぜい10人に1人くらいしかいなかったのかあ。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

う〜ん、みんなから集めるお金よりもみんなに支給するお金の方がかなり多くなっちゃっててお金が足りないなら、みんなからもっとたくさんお金を集めるようにするか、もしくはみんなに支給するお金を減らすかしないといけないですかね。あ、そういえば、消費税が2019年10月に8%から10%に上がったのも、主に、そういうお金が足りないからなんでしたっけ。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

ちなみに、消費税が8%から10%に上がって、4兆円くらいは毎年の収入が増えたみたいけど、実際問題として、それでも全然足りないかなあ。このままだとこれからまださらに社会保障費は増えていきそうだし、単純計算だと、消費税が20%以上とかにならないと足りなさそうかなあ。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

え!? 消費税20%以上!? 2,000円の本が2,400円以上!?8,000円のゲームソフトが9,600円以上!? 35,000円のゲーム機が・・・え〜と、20%は5分の1で7,000円で、それを足して・・・42,000円以上!? ・・・う〜ん、考えただけでも恐ろしい。どうして今の大人たちは子供をあまり作らなかったんですかねえ。どうしてそのつけがぼくたちに・・・。いくら「保険」的なものだといっても、税金は高くなるわ、年金でもらえる金額は少ないわ、それはさすがに不公平なんじゃ・・・。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

・・・う〜ん、まあ、今の大人の世代も、実際問題としてずっと不景気だったりして、そんなにたくさん子供を作る余裕だとかが、お金的にも精神的にもなかったのかなあ・・・。(経済政策 -> 現在の日本の経済力・景気

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

ちなみに、この国では、1993年頃、バブル景気が崩壊したとかなんだとかって言って急にすごい不景気になって、それから10年間くらいは、「就職氷河期」とかって言われて、あまり良い仕事に就けない人とか正社員にもなれない人とかも多くなった。そしてその頃に高校とか大学とかを卒業した人たちは「就職氷河期世代」とかって言われてるんだけども、その就職氷河期世代は今、だいたい、40歳から50歳くらいかな。つまり近年のこの国の急激な少子化っていうのは、この就職氷河期世代が子供をあまり作らなかった、いや、作れなかったことが大きな原因なんじゃないかな。実際問題として、結婚できない理由とかあまり子供をたくさん作りたくない理由として、お金がないからっていうのはけっこう多かったんじゃないかな。お金に余裕があってもっと豊かな生活ができてたら結婚できてたとかっていう人も多いんじゃないかな。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

まあ、この国は、他のいろんな国とかと比べても異常なくらい急激に少子化が進んでるようだけども、それは、この国が、この社会が、就職氷河期世代だとかを助けられなかったから、事実上見捨ててきたりしたから、こんなことになっちまってるのかもな。それで、今までの年金制度だの医療保険制度だのも成り立たなくなってきて、「みんなができるだけうまく協力し合って、みんなそれぞれができるだけ得できる」ようにならなくなってるってことじゃねえかな。まあ今は、就職氷河期とかって言われる状態では一応なくなってるようだけども、根本的な景気はそんなに良くなってなくて、このままだとけっこう同じような状況がこれからもずっと続いていくかもしれねえんじゃねえかな。・・・まあ、もしこれからこの社会が急速に良くなっていったとしても、就職氷河期世代の連中がこれからそんなに子供をたくさん作ったりとかはもう年齢的に無理だろうし、彼らの失われた人生が戻ってくることもないだろうな。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

まあ、現状でこの国が本当に景気が良かったら、みんなが本当に豊かでみんながお金に余裕があるんだったら、社会保障だとかに必要なだけのお金を消費税だとかなんだとかで集めればとりあえずそれでいいだろうけど、今のこの国の経済状況(経済政策 -> 現在の日本の経済力・景気)だと、消費税が8%から10%に上がったのでも、生活が苦しくて大変だっていう人もかなり多そうかなあ。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

う〜ん、「困った時のために保険をかけておく」ためのお金を払うために普段の生活がすごく困っちゃうんじゃなあ。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

まあ、今の社会保障制度が作られた時とは、高齢者の割合だとか平均寿命だとかみんなの生活スタイルだとかがもうずいぶん変わってるだろうから、まあ多少は制度が修正されてる部分もあるけど、もう一度根本的に考え直したりして今のこの国の状況に合った仕組みにもっと大きく変えていった方がいい部分とかもけっこうあるんじゃないかな。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

例えば年金とかは、もらえる年齢を基本的にもっと上げるとか、生きていけるお金がある人は年金はあまりもらえないようにするとか、働ける能力がある人は何歳になってもできるだけある程度働いてもらうようにするとか、一旦そのくらいにしねえと駄目かもなあ。まあ極端な話、「年を取ってほとんど働けなくなってお金がない場合でも一応生きていける」っていう、本当にどうしようもなく困ってる人を助けるのは最低限やらなきゃいけねえとして、それ以上の部分は、老後をどのくらいのんびり楽に暮らせるかとかは、この国がどれだけお金に余裕があるか、つまりはその時のこの国のみんなの豊かさ次第、ってするのとかが現実的なところかもなあ。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

う〜ん、まあ、昔に比べたら平均寿命も上がってるようだし、健康に活動できる年齢とかも上がってそうだしなあ。今は65歳くらいでも元気にテニスとかしてる人もけっこういるしなあ。まあ、そもそもこの国のみんながそんなに豊かじゃないうえに高齢者の割合が多いんじゃあ、それは仕方なさそうかなあ。他にどうしようもなさそうかなあ。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

まあ、仕組みをいきなり大きく変えると、もともとの仕組みを前提に人生設計とかしてた人は困っちゃう人もいるだろうし、世代間で大きな不平等ができちゃったりもするだろうし、国としても本来はこんなに借金がふくらんでしまう前に少しずつ変えていけてればよかったんじゃないかなあ。本来は、将来的にこの国はこうなっていきそうだっていうのを先に予測して、それに合った仕組みを先に作っておくようにしていければよかったんじゃないかなあ。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

う〜ん、実際問題として、この国が高齢化社会になっていきそうっていうことはもうずいぶん昔から予想できてたことらしいし、もっと早い時期から制度を少しずつ変えていってたり、昔、景気が本当に良かった時とかに、もっとたくさん貯金とかしといたらよかったんじゃないかなあ。・・・そういえば、昔はかなりお金に余裕があって、無駄遣いとかもかなりしちゃってたっぽいんだっけ? 「グリーンピア」とかってなんだったっけ? その責任は誰か取ったんだっけ?

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

う〜ん、どうしてこの国は国も国民もこんなに貧乏になってしまったんですかねえ。あっ、ちなみに、もしこの国が将来本当に景気がすごく良くなってみんなが豊かになったりしたら、その時はまたみんな老後ものんびり豊かな暮らしができるような仕組みにできることもありますかね?

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

それはありえるんじゃないかな。ちなみに、自分がもらう年金っていうのは基本的に、自分の親の世代から自分の世代くらいの人たちが産んだ子供に払ってもらうもので、高齢者の割合とかっていうのは短期間で改善するのは基本的に無理かなあと思うけど、経済的にみんなが豊かになるっていうのは今の国民次第で短期間で実現することも、まあ理論上は可能だと思うから、少子化対策に加えてそっちもできるだけがんばるようにするのが良いんじゃないかな。まあ、「今働いてる人たちが払ったお金を、今の高齢者に配る」っていう仕組みとかも根本的に少し変えていった方がいいのかもしれないけど。例えば、自分が払ったお金の一部は自分の世代のために貯金しておいてもらう仕組みとかもあった方がいいのかもしれないんじゃないかな。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

あっ、みんなが経済的に豊かになれれば、それで子供の数とかも増えやすくなるかもしれないんじゃないかなあ。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

それから、みんなが若いころから、健康的に長生きできるような生活をもっとするようになったりすれば、全体的に医療費が少なくなるようになったり、みんな人生をもっとずっと健康なまま有意義に過ごせるようになったりもするんじゃないかな。そういうことをもっと国民に呼びかけていったり、そういうことを国民がしやすい環境とかを整えていくっていうことももっとやっていった方が良いんじゃないかな。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

う〜ん、なるほど。まあ、今の現状はなかなか絶望的な感じですけど、みんながうまくがんばれれば、ある程度はましな未来もまだありそうな感じですかね。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

そういえば、2019年6月頃、「今までどおりの感覚で生活してると、みんな、老後に、年金だけじゃ2,000万円くらい足りなくなりそう」っていう報告書が金融庁から出てきて、ニュースとかでかなり話題になったな。まあ、年金でもらえる額が今度どんどん減るだろうっていうのはもっとずいぶん前から決まってたことなんだけども、やっぱり、現状を具体的に認識してない人もかなりたくさんいたようかな。



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